開催中の個展
今後の予定
これまでの個展

松﨑融 琳派に挑む

2018年10月26日 - 2018年11月03日

松崎の工房は、おだやかな山間の栃木県・茂木にある。大正末期に陶芸家・濱田庄司が民芸活動の中心として栄えさせた益子の隣町である。そこで島岡達三(1996年人間国宝認定、2007年没)に指導を受けた松崎は、器の大きさと工芸の奥深さを学ぶことになった。以降、漆の師をもつことはなかったが、木という素材を愛し、木屑のなかに埋もれるようにひたすらに木を彫り、漆を塗り重ねてきた。仕事をはじめたばかりの頃、欅の厚い板をただ四角くくり抜き朱漆をたっぷり塗った額が染色家・芹沢銈介の目にとまり、芹沢の板絵やガラス絵がはいって一世を風靡したのはもう40年前のことになる。

李朝のような、また根来のような、それでいて松崎の漆は松崎だけのものである。作品は彫刻的で、観る者の心を鷲掴みにする。400〜500年の欅や栃や栗、20年以上乾かされた一木をまるごと刳り貫いて作られるので、反ることがない。幾重にも塗り重ねられた黒や朱の色と質感は、我々のなかに眠っていた古代・縄文の意識を呼び覚ますかのように魅了する。松崎は言う。「人間は、一万年以上も前から木も漆もすばらしいことを知っていた。それを使って現在進行形の何かを作りたい。それは使うこともでき、鑑賞することもできる何かとても普遍的なものだ」

芸術性と民芸とのあいだを行き来しながら独自の工芸を築き上げた松崎だが、近年、銀彩をほどこしたシリーズを発表している。本展のテーマは「琳派に挑む」。黒と朱、拭漆の上に銀色の文様が自由に踊り、絵画性が加わった。この度、東京とNYとで同時開催することになった。ギャラリーをオープンする前から私たちを支えてくださった影武者・松崎融に心より感謝したい。

松﨑融
塗分銀蓋置
松﨑融
[売約済み]
朱漆蓋置
松﨑融
黒漆茶椀
松﨑融
黒漆茶椀
松﨑融
朱漆茶椀
松﨑融
朱漆二稜長手足付盛器
松﨑融
[売約済み]
黒漆銀厨子
松﨑融
[売約済み]
欅拭漆面取箱
松﨑融
[売約済み]
朱漆鎬足付皿
松﨑融
[売約済み]
黒漆銀鎬足付皿
松﨑融
[売約済み]